2025年5月20日から23日にかけて台湾の台北南港展覽館で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2025」に初参加してきましたのでそのご報告です。
アジア最大級のIT展示会として知られるCOMPUTEXですが、今年は「AI Next」をスローガンとして、「AI＆ロボティクス」、「次世代通信」、「未来のモビリティ」の3つのテーマを中心に最新技術が披露されていました。
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また同時開催のスタートアップ展示会「InnoVEX」では、世界各国からの新興企業が革新的なソリューションを発表する場にもなっており、後述するNVIDIA支援プログラムのスタートアップが多彩な自社プロダクトを紹介していました。
この2つの展示会と並行して、NVIDIA主催の「GTC Taipei」というAIの産業応用に関する専門セッションが行われていました。一応、別イベントという位置づけですが、NVIDIA の創業者＆社長であるジェンスン・フアン氏のキーノート・セッションとしてCOMPUTEXのロゴとともに広くプロモーションとして使われていたので、COMPUTEX最大の目玉だったという印象です。
ジェンスン・フアン氏のキーノートセッションといえば、1月に行った米国ラスベガスで行われたCESでも同様に大きく周知され注目されていました。その意味ではブースの展示内容だけではなく、業界のリーダーが公式見解を述べる場になっていることがCOMPUTEXとCESは共通しています。
NVIDIA のブース自体はとても小さいのですが、黄緑色のブランドカラーと社名があらゆるところで目に入り、会場全体でNVIDIA の存在感がとても大きかった印象です。
数多くのパートナー企業がこのブランドカラーを展示ブースの目立つところに掲げ、またスタンプラリーのアプリを提供していました。ダウンロードしてパートナー企業のブースを数多く回ると、景品がもらえるような仕組みになっています（全て回るとNVIDIA のキャリーバッグ）。
併設展示会「InnoVEX」内にはNVIDIAが主催する特別展示エリア「NVIDIA Inception Startup」がありその様子がこちら。
ここではNVIDIAのグローバル支援プログラム「NVIDIA Inception」に参加するスタートアップ企業が自社の最新技術や製品を紹介しており、各ブースは小さいものの、人目を引くエリア全体のデザイン、そして多くの来場者の熱気が印象的でした。
ちなみにNVIDIA InceptionプログラムとはAI、データサイエンス、高性能コンピューティング（HPC）などの分野で革新を目指すスタートアップを支援するグローバルアクセラレータープログラムで、公式サイトによると参加企業には以下のような特典が提供されるようです。
- NVIDIAのハードウェアやソフトウェアの特別価格提供
- NVIDIA Deep Learning Institute（DLI）によるトレーニングや教育リソースの提供
- NVIDIAのエキスパートによる技術支援
- ベンチャーキャピタルとのネットワーキング機会
現在、世界中で25,000社以上(！)のスタートアップがこのプログラムに参加しているとのことなので、このスケール感はもはや企業間ネットワークのインフラといっても言い過ぎではないでしょう。
展示会で他に目を引いた内容としては「 OC World Cup 2025 Grand Final」のステージ。
これは台湾のPCパーツメーカーG.SKILL社が主催する優勝賞金$10,000のPCハードウェアの競技会です。協議内容をわかりやすく伝えると、最新のPCパーツの組み合わせならびに発熱を抑える液体窒素冷却の全てを最適化して、どれだけPCのパフォーマンスを高めることができるかの技術を競い合うイベントです。
ともあれ展示会全体が台湾の技術力と国際的な存在感をまざまざと思い知らされる場になっていたことは間違いないです。
また来場者が若い人が多かったことが日本のIT系展示会と違うところと感じました。皆さんラフな格好で、展示会そのものが一部の業界の人だけではなく、上記のイベントも含めて広く市民の間で親しまれているイベントという印象を持ちました。
