情報発信のDXは、発信頻度を高めることからはじめる

「情報発信力」という単語を、最近、良く耳にするようになったと感じている方も多いと思います。

企業のニュースでも「情報発信の強化を目的にして○○をリリース」とか、「高い情報発信力を持つことを理由に○○を抜擢」などの表現も良く目にします。

企業はもとより、地方自治体、そして政治家までもが、情報発信力によって大きく評価が変わる時代であることは間違いないでしょう。YouTuberなどの存在も、その端的な例かと思います。

ところで、情報発信力を高めるための取り組みとしては、いうまでもなく、どのような情報を発信するかが問われる訳です。

しかし、その一方、発信頻度については、意外にあまり語られることがない印象です。

ホームページの新着情報やSNSのタイムラインも、長いこと放置になっている例も多々あるかと思います。

こう書くと、新着情報のネタ不足を理由に挙げられる方も多いのですが、新着情報にプレスリリースのような情報のみ掲載するのは、一部の大企業の話しです。

中小企業こそ、普段の会社の取り組みなどの日常的な情報を、お客さま視点、または採用者視点で発信し続ける必要があると考えます。

具体的には、いまでしたら新型コロナウィルス感染症対策についてや、コロナ禍におけるお客さま対応・サービス変更点、防災や感染症対策の社内研修の開催報告など。

また生産拠点(生産地)の様子や、自社技術や専門用語の解説、事例紹介、今後の会社の予定(休業予定含む)、良くある質問やサポート情報などお客さまに特にリマインドする内容なども定番です。

できれば発信する内容に沿った撮影画像や動画も合わせてUPすると効果的です。

更新頻度が高まることにより、更新日付も新しくなり、企業の情報発信の姿勢も伝わります。

更新頻度を高めた結果として、発信する内容についても、企業を深く理解することができる多彩な内容に変わっていきます。

情報発信力への取り組みを、まず更新頻度を高めることから進めることをお勧めします。


『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』にみるDX事例


6月11日公開の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が封切り3日間で観客動員数25万人の大ヒットをしているとのことで見てきました。

鑑賞して真っ先に感じたことは、観客ターゲット層を大人にして、初めからグローバル展開を目指しているビジネスとしてのビジョン。

今までのガンダムシリーズの世界観が踏襲され、最新のデジタル技術を活用した新しいアプローチも実に効果的にハマっていると感じました。

具体的には「カメラマップ」というカメラ視線で立体的に映像を貼り付ける手法を多用してCG臭さを消し、ライティングや奥行き感なども含め、リアルな質感に徹底してこだわっている。

戦闘シーンなどこの上なくリアルで、ディテールの緻密さもふくめ臨場感も満点でした。

また繊細な人物描写に加え、謎の美女ギギ・アンダルシアの造形など、従来のシリーズとは全く異なるスタイリッシュな画面にしています。

わたしのような往年のファンも、新しいユーザにも刺さる作品になっていると思いました。

ところでこの「世界観」と「最新のデジタル技術を活用した新しいアプローチ」とは、企業活動においては、「経営理念」ならびに「DX」とも言い換えることができます。

企業理念とは、自社ならではの価値観を伝え、あらゆるステークホルダーに共感と協力を得るための核。そして、DXはITを活用した事業や業務の改革。互いが表裏一体の関係となり、企業の魅力として伝える。

どちらが欠けても、ユーザーの期待を上回る価値提供は難しい。
逆に言えば、映画であれ、他のサービス・商品であれ、上手く回っている企業はこの2つが揃っている印象です。

ところで『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は入場者を増やすマーケティングもうまいと感じます。

SNSの企画、入場特典やイベントなど各種のプロモーションが公式サイトで目白押しで紹介されているのですが、個人的にもっとも刺さったのが

  • 15分以上にわたる本編の無料視聴
  • 通常版と豪華版と2種類あるパンフレット

まず本編の無料視聴ですが、従来はこの役目を予告編が担っていたかと思います。
それを15分という制限時間があるにせよ、ネットでの無料開放はわたしは初めての体験でした。

これを見て連想したのが、動画配信サービスやアプリの良くある無料版です。

無料で顧客体験をさせる → 価値を認識させる → 有償バージョンに導く、という良くある購入フローが、映画でもはじまるとは思いもよりませんでした。

そして何より、映画館でしか入手できないパンフレット。

このパンフレットは通常版(1,100円)に加え、モビルスーツやメカのデザイン画の別冊も含まれる豪華版(2,500円)も用意されています。

内容は抜群に面白い!

DVDによくあるメイキング映像/裏方話しの小冊子版とでも言えばよいのでしょうか。
デザイン画は、映像化されないディテールに関しても、ここまで緻密な検討がされていることに驚きました。これらを読むともう一度映画が見たくなる。
わたし自身、すでにリピーター化がはじまっていることを感じます。

ともあれこの映画はターゲット設定から、作品力、プロモーションなどいろいろ気づくことがあるかと思いますので、興味があれば劇場にぜひ。

そして、経営者の方々にはいうまでもないことですが、自社の経営において、理念・ビジョンならびにDXの情報発信をいまいちど見直すことをおすすめします。


中小企業のDXの進め方について

あらゆる企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む昨今、中小企業はDXにどう取り組むのが良いのでしょうか。

その答えのヒントとして、先日読んだ『デジタル・ビジネスモデル 次世代企業になるための6つの問い』 (日本経済新聞出版) という本の中で、次のような記述がありました。

デジタルトランスフォーメーションは技術の問題ではなく、変化の問題である。また起こるかどうかではなく、いつ、どのようにして起こるかという問題である。(P14からの引用)

真っ先に語られることは「変化」であり、その手段として「デジタル技術導入」があるということです。

またこのような記述もあります。

デジタル化された世界で成功するには、あらゆる規模の企業がビジネスモデル、従業員、組織構造、重要なコンピテンシー、企業文化を含めて自社を改革し、組織に大幅な変更を加える必要がある。簡単に述べれば、あなたの会社が顧客と良い関係を作れるかは、顧客とやりとりするためのデジタル的な方法を新しく創り出せるかどうかにかかっている。(P15からの引用)

その「変化」ですが、大企業ではビジネスモデルの変革から語られることが多いと思います。

具体的には「ビジネスモデルの改革」 → 「社会や産業の構造改革」 → 「個人の生活の変化」というフローです。

しかしながら中小企業の場合、業務改善からスタートとすると、劇的な効果を発揮することは、わたし自身経営者として実感しています。

具体的には「業務改善」→「従来型の経営スタイルの見直し・顧客接点の増大」→「新しい企業への変革」というフローです。

当社を含めて、中小企業の経営者が共通して直面している人手不足の問題を解決し、同時に非効率なやり方を改め、顧客とのコミュニケーションも増やす。

それに伴い、経営者自身にアイデアを生み出す時間も生まれ、会社として新しい器となることにつながっていくDXの姿です。

こちらの方が生きたDXとして経営に活かされていくのではないでしょうか。

ちなみにDXについてまだ何も手を付けていない企業であれば、自社ホームページ上の顧客の動きのデータ解析・・・すなわちアクセスログ解析からスタートすることはおすすめの一歩です。

当社はGoogleのアクセスログ解析の導入もサポートしていますので、ご希望の方はこちらからご連絡をお願いします。

こちらで紹介した本は、上記のようにDXについて改革ファーストの視点で述べていますので、経営幹部の方は一読をお勧めします。

『デジタル・ビジネスモデル 次世代企業になるための6つの問い(ピーター・ウェイル, ステファニー・L・ウォーナー著 日本経済新聞出版)』
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