デジタル・デトックスはなぜ必要なのか?

ITが猛烈な勢いで日常のライフスタイルに溶け込むのと同時に、デジタル・デトックスという言葉も一般的に使われるようになってきました。

デジタル・デトックスというのは、スマホやPCを全く使わないITから離れた生活のことを言います。

メールや電話やソーシャルのレスポンスに振り回される生活から一時的にせよ離れ、心身のバランスを整えよう!とのことで、この言葉が使われることが多い印象です。

「フリー」ということばではなく、毒を外に出す「デトックス」という言葉が使われいることも興味深いです。

何ごともそうですが、物事は光の部分と闇の部分と2面あり、ITも例外ではありません。

その視点で考えると、デジタル・デトックスを呼びかける動きは、ITにもネガティブなところはあるよ、毒もあるよ・・・という至極まっとうな問題提起をしていると感じます。

ITのネガティブなところというのは何でしょうか?

これはIT自体の問題より、使う人の問題であることが大半なのですが、ネガティブな点として語られる点の共通点として、ITとアナログのバランスを崩している、ことが挙げられると思います。

スマホでしかコミュニケーションを取らないで引きこもっていたり、1日中ゲームをしていたりも、それ自体が問題かどうかは別にして、バランスを欠いている例として分かりやすい事例でしょう。

また違う例では、スマホを取り出しては絶対にいけない場所で操作してしまう、会いに行ったり電話をしなければ行けないシチュエーションで、メールで済ませてしまうことが挙げられます。

ぼく自身、職業がITの業種ということもあり、1日オフィスや自宅にこもって誰にも会わず話さずPCに向かい合っても、実際そんな違和感はありません。

しかし、はじめてデジタル・デトックスをした際は、強烈な違和感を感じました。

このこと自体が、既にバランスを崩しているといっても過言ではないと思います。

ITはツールに過ぎず、それを取り扱う人によって、世の中を変える情報発信の武器になったり、不適切な投稿をして炎上・・・自分や会社を滅ぼす破滅の道具になったりします。

要は「ツール」としてあまりに影響力が強くなってきたので、ITを使う人のリテラシーが、いままで以上に問われる時代になってきている。

そして恐ろしいことに、そのITリテラシーは本人のバランス感覚やコミュニケーション能力と密接に関係しているため、人に会わずITばかりに向かい合えば合うほど、逆説的にITリテラシーが下がっていく危険があります。

先ほどのITとアナログのバランスを崩している例として挙げたのは、自分や他人が見えなくなってしまった例でもあるのですが、これは本当に怖いことです。

じゃあデジタル・デトックスで一時的にITから離れると、単純にバランス感覚が良くなるの? それだけで豊かなコミュニケーション能力が高まるのなら苦労はないよ・・という反論もあるかと思いますが、自分・他人・コニュニケーション・その他諸々、いろいろなことに気づく良いキッカケには間違いなくなるかと思います。

新年は新しいことをする年でもあるので、まずは試しにデジタル・デトックスをやってみたらいかがでしょうか?

自分も昨日の土曜日は1日オフィスでPC三昧だったのですが、今日の日曜日にはデジタル・デトックスを実践してみる予定です。

※このブログは前日の土曜日に書いて予約投稿をしています。