台湾のシリコンバレー/新竹科学工業園区(新竹サイエンスパーク)訪問記

「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる新竹科学工業園区(新竹サイエンスパーク)に先月、視察に行ってきた訪問記です。

ここは台湾の首都、台北から車で南下して約1時間半のところにある都市、新竹にあります。

新竹はIT関連の企業や工場も多く進出しており、たしか公式発表では無かったと思いますが、昨年、Apple社の研究開発センターが設立されたニュースも流れました。

この新竹サイエンスパークへの行き方なのですが、台北からは、車以外に台湾高速鉄道(日本でいうところの新幹線)、在来線、高速バスで行くことができます。

今回の視察では、台北から高速バスで向かいました。
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途中渋滞があったため、2時間くらいかかりましたが、無事に新竹バスターミナルに到着。
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そこから地下道をくぐり新竹駅前に移動して、日本統治時代の1913年に建てられた駅舎を鑑賞します。台湾に現存する最古の駅舎とのことで、何度見ても素晴らしいです。
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その後、新竹サイエンスパークにタクシーで向かいます。

10分程度で到着後、まずは新竹サイエンスパーク全体をマネージメントする行政機関、新竹科学工業園区管理局に向かいます。管理棟は立派な建物です。
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地図とともにエリア全体の説明をいただきました。ここの特徴は工業エリアだけでなく、居住エリアとレジャーエリアが併設されていることです。
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開発拠点の建築は大型のものが多かった印象です。
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新竹サイエンスパーク内の公園や池などの自然の風景も美しいです。
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職員の方にとても親切にご説明いただいた最後に記念写真を撮りました。
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新竹サイエンスパークが京都リサーチパークと提携覚書を締結したニュースも何年か前に流れましたが、日本企業との接点も多いようで、現状では13社の日系企業が進出しているようです。

ぼくも創業時に、オフィス検討の一環として、かながわサイエンスパーク(KSP)に見学に行ったことを思い出しました。規模は違えども雰囲気は似ています。

新竹サイエンスパークの大きな特長は、台北から通勤ができる立地ということでしょう。

ぼくも若いときに、新竹を含め外国に赴任していたことがあるから分かるのですが、台北や新竹など台湾の大都市は、日本人にとって最もストレスが無いエリアです。それは断言できます。

何せ日本のものが街中にも溢れかえっており、日本語が通じることも多々ありカルチャーギャップが少ないのです。日本にも近いため、家族連れの赴任者は安心だと思います。

ところで、いままでは企業が台湾をはじめとする海外に開発拠点に決めた理由として、現地拠点のリーズナブルなリソースが最大の理由だったかも知れません。

例えば、工場建設費や運営費、人件費が安いとか。

しかしこれからは、グローバルなサービスを生み出すために、優秀な外国人スタッフの発想や視点、そして知恵を借りるために進出するというケースが増えていくのではないでしょうか。

特にITだと、初めからグローバル展開というサービスも珍しくありません。そのためグローバル化への取り組みは、企画の段階から外国のスタッフに参加してもらう形はごくごく自然です。

そう考えるなら、この新竹サイエンスパークを含めた台湾の地は、グローバル化の足がかりとして、素晴らしい環境という印象です。

そんなことを色々考えた充実した視察旅行でした。